決算特別委員会

2012-11-07

平成23年度分の決算認定のため、決算特別委員会が各常任委員会から2名が選ばれた8名の委員にて、10月17日より各部署の審査が始まりました。決算の認定までには、各担当部署での数度のチェックから始まり、議会の常任委員会の審査と定例議会の承認、そして、監査委員による定期監査などなどの何重ものチェックを受け、最後の審査がこの特別委員会であり、12月定例議会で委員会の報告を受けて、23年度の決算が議会で認定されます。委員会では各委員から費用対効果などの様々な角度から決算に対する質問や意見が出されます。今回の委員会で、特に問題視されたのが一人の委員が問題を提議された「学校給食における右籾産ジャガイモの購入について」です。これは教育委員が代表を務める会社が、学校給食の食材を市に納入したのは倫理的に問題はないのかという指摘であります。教育委員会では、この指摘に対し、一年以上前の事であるため、当時の購入までの経緯を調査し、後日決算委員会で報告することとなりました。この報告の内容は、11月7日の新聞に掲載され、見出しが「好意の芋納入裏目」「給食用、市に議会倫理的に問題」また「教育委員、給食の食材納入」「土浦市 議会で指摘、教委陳謝」となっていました。この件に関しては私も独自に調べたので教育委員会の報告と合わせて経緯を報告します。

事の経緯は『給食センターでは学校給食における地場産品の使用を積極的に取り組み日頃より土浦産のレンコン、長ネギ、大根などの食材を献立に取り入れていました。これらの食材は比較的入手が容易なもので積極的に献立に取り入れてきました。一方で、本市にはブランド品として名高い右籾産ジャガイモがありますが、主に東京市場に出荷されているため地元にはほとんど出回らず入手困難なため、給食の食材として使用できない状態でした。当時の教育委員会の定例会では、福島原発事故の影響による食材の放射能汚染の懸念があることから、安心安全な食材を子どもたちに提供する為の議題が話し合われていました。その際に、右籾産ジャガイモが入手困難であることが話題となり、教育委員の一人が自分の地元であるから子どもたち為にジャガイモの入手に協力する旨の提案がされ、担当者と何度か打ち合わせを行い、右籾の生産者に協力を頂くことになったのです。しかし、生産者がジャガイモを出荷する時期と給食で使用する時期とがひと月ほどのずれが有る事から、教育委員が代表を務める商事会社で生産者から購入して保管する事になり、約一ヶ月後に市と物資売買契約を交わし納入したそうです。価格は給食センターで購入している価格を参考として、キロ単価150円で生産者から購入し、量は長期保存は腐る物が出るとのアドバイスから多めに仕入れ、放射性物質検査を行った後、市には給食で使用する量240Kgをキロ単価150円で販売しました。給食センターではこの貴重な地場産品を子どもたちに美味しく味わってもらう事を第一に考えて、みそ汁の具として、9月2日と5日の2回給食に提供した』との事です。この行為は一回だけの売買なので法律上は何の問題もありません。しかし、教育委員が立場を利用して利益を得たと疑われるような行動はいかがなものかと、倫理的責任を問われています。確かに誤解を招くような売買契約を締結したことは、不注意であったと思いますが、経緯からして、子どもたちに安心安全な地元ブランド品を食べさせて上げたいという善意の行動から起きた事であります。ましてや利益を上げていないのですから、倫理的責任を問うようなことでは無いと私は思います。新聞記事やこのブログを読んで、皆さんはどの様に判断されるでしょうか。ちなみに議員は倫理条例が有り、市の契約は締結出来なくなっています。

 

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