平成20年6月 第2回定例会一般質問《質問2》
《質問2》 教育分野における携帯電話の現状と問題点について
インターネットの有害情報に関連した青少年の犯罪発生率が増加しています。有害サイトから子供を守ろうという動きは活発となり、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律が成立するなど法の整備も進んでいるが、学校裏サイトや出会い系サイトなどのネット上の闇の部分から子供達を完全に守るには、まだ時間がかかる。特に学校裏サイトと呼ばれるものは、その学校に関わっている生徒や先生の根拠のない誹謗中傷や住所・氏名・電話番号など個人情報の書き込みなど「ネットいじめ」の温床となっている。この裏サイトは、携帯電話からのみアクセスが可能なサイトや口コミでひろがっていくサイトもあり、現状の数を把握することはとても困難なようだ。携帯電話は便利な反面、子供が巻き込まれた問題が多発し、子供に携帯を持たせることの是非も問われている。本市の教育現場においての携帯電話の現状とその問題の取組みについて伺う。
《回答》
市内の28校の小中学校の子供たちの携帯保有率は年々増加し、平成19年度末の調査では、小学校6年生32%、中学生は全学年平均で52%です。子供たちに携帯電話を持たせる背景には、夜間、学習塾などの習い事に通う子供が増えている。不審者の出没等の社会環境に対する不安など、保護者が子供と連絡をとれる環境を望んでいることなどが携帯電話を持たせることの理由と考えられる。保有率や使用頻度が高くなればメールやネット上の問題も増加している。特に中学生では個人を中傷するようなメールによる被害が多くなっている。この問題は全国的に深刻化している。問題解決の取組として、子供たちの発達段階に合わせて情報モラル教育を実施している。裏サイトの実態把握はなかなか困難であるが、早期発見、早期対応を心がけ、中学校の生徒指導連絡協議会の中でトラブルに対処している。一番重要なのは、子供を守る大人の役割である。特に保護者に対する啓発というのが大変重要である。携帯電話のトラブルは主に学校外で起こることが多い。保護者が子供の携帯電話の利用状況を監督することが大変重要である。今後、携帯電話の保有率、使用頻度はますます高くなってくるであろうことから、子供への情報モラル教育、保護者への啓発の両面で努力を続けていく。