札幌市行政視察
2017-07-04
札幌市にて「さっぽろ未来創生プラン(札幌市版人口ビジョン・総合戦略)」について学びました。説明者はまちづく政策局政策企画部企画課企画担当係長の鈴木様です。この計画の背景には平成26年度に国において制定された「まち・ひと・しごと創生法」の制定や平成25年に札幌市で策定された総合計画「札幌市まちづくり戦略ビジョン」があり、人口減少の緩和を具現化するために平成28年1月に今後五ヶ年の基本目標・施策を示す新たな計画として「さっぽろ未来創生プラン」が策定されました。全体の構成は・人口ビジョン編(対象期間:2060年)と総合戦略編(計画期間:2015〜2019年)から構成されています。札幌市の人口の将来の見通しでは平成22年に191万人の人口が平成52年には175万人、平成72年には143万人、50年間で48万人の人口減少が見込まれています。人口減の自然動態として出生率の低下、女性の未婚率が高い、夫婦間の出産数が少ないことがあげられ、25歳から39歳までの男女別の主な結婚の障害割合などを分析すると資金面や雇用形態など経済的な要素が影響していると考えられています。社会動態では、道内では転入超過である一方で、道外への転出超過、特に20歳代若年層の転出超過規模が突出して大きく、男性は就職により転出が目立ち、女性では結婚・離婚による転出超過が比較的多く、次いで転職や求職など、職業に関連した理由よなっているようです。これらを踏まえて、目指すべき将来像として、自然動態では合計特殊出生率を現状の1.18から1.5まで上昇させること、社会動態では、若年層を中心とする人口流出の抑制と道外からの人口流入の促進をことを考慮し、結婚や出産を望む市民の希望が叶えられる社会の実現と地域に定着できる環境づくりを掲げています。総合戦略編では目標すべき将来の実現に向けた「基本目標」とその達成度を図る「数値目標」を掲げ、具体的な施策を盛り込んでいます。基本目標の一つは好循環の実現に必要な「安定した雇用を生み出す」こと、基本目標の二つ目は好循環を促進する「結婚・出産・子育てを支える環境づくり」が掲げられ様々な施策が展開されています。その一つが札幌に行こう、帰ろう、首都圏における札幌市の経済・観光振興として、東京駅近くに札幌市のアンテナショップを設け、名産品や観光の PRや就職の斡旋を実施しています。その他にも札幌市の未来を創る重要な5つのテーマ(グローバル展開)(まちの魅力アップ)(若者の希望実現)(安心子育て)(人材の育成)設定し、特に関連する施策を「未来創生アクション」として様々な主体と連携してこの取り組みを加速させていくそうです。土浦市でも現在第8次総合計画の策定中ですので、この札幌市の取り組みを参考にさせていただきます。